筋トレを始めたからには、ベンチプレスでより重い重量を持ち上げることができるとかっこいいですよね。
ベンチプレスは、デッドリフトやスクワットと並んで筋トレBIG3とも呼ばれる種目ですが、何キロを上げたらすごいのでしょうか?
ベンチプレスは、筋力トレーニングの中でも代表的な種目で、上半身のパワーを測る基準としてよく取り上げられます。
しかし、「何キロからがすごいのか?」と疑問に思う人も多いでしょう。プロの目線から見ると、ベンチプレスの「すごい」とされる基準は、一般の体力レベルや体格だけでなく、競技レベルやトレーニング歴に応じた目安が存在します。
そこで本記事では、
- 一般人の重量目安
- 有名人のベンチプレスMAX重量
- ベンチプレスの世界記録
などをご紹介します。
自分自身が何キロを目標とすべきか、何キロを上げられたらすごいのかという指標になればと思います。
ベンチプレスは何キロからすごいのか?
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一般的に、ベンチプレスが「すごい」と言われる基準は体重やトレーニング経験によって異なりますが、以下の目安があります。
レベル別ベンチプレスの重量目安
1. 初心者レベル
- 男性:体重の約50~70%を持ち上げられると、初心者レベルとされています。
- 女性:体重の30~50%が目安です。
2. 中級者レベル
- 男性:体重の約80~100%を挙げられるようになると中級者と見なされます。
- 女性:体重の50~70%ほどが目安。
3. 上級者レベル
- 男性:体重の1.2~1.5倍を挙げられると上級者と言えます。
- 女性:体重の70~90%ほど。
4. エリートレベル
- 男性:体重の2倍以上を挙げられると非常にハイレベルで、一般的には「すごい」と言われることが多いです。
- 女性:体重と同じか1.2倍程度を持ち上げられるとエリートレベルです。
例えば、体重70kgの男性の場合、140kg以上を挙げられれば「すごい」とされることが多いでしょう。
ベンチプレスの重量目安一覧表
体重 | レベル | 男性目安重量(kg) | 女性目安重量(kg) |
---|
60kg | 初心者 | 30 – 42 | 20 – 30 |
中級者 | 48 – 60 | 30 – 36 |
上級者 | 72 – 90 | 42 – 54 |
エリート | 120以上 | 72以上 |
70kg | 初心者 | 35 – 49 | 24 – 35 |
中級者 | 56 – 70 | 35 – 42 |
上級者 | 84 – 105 | 49 – 63 |
エリート | 140以上 | 84以上 |
80kg | 初心者 | 40 – 56 | 28 – 40 |
中級者 | 64 – 80 | 40 – 48 |
上級者 | 96 – 120 | 56 – 70 |
エリート | 160以上 | 96以上 |
90kg | 初心者 | 45 – 63 | 32 – 45 |
中級者 | 72 – 90 | 45 – 54 |
上級者 | 108 – 135 | 63 – 79 |
エリート | 180以上 | 108以上 |
100kg | 初心者 | 50 – 70 | 36 – 50 |
中級者 | 80 – 100 | 50 – 60 |
上級者 | 120 – 150 | 70 – 88 |
エリート | 200以上 | 120以上 |
有名人のベンチプレスMAX重量は?
ここでは、ベンチプレス100㎏以上を上げる有名人をご紹介します。
- 100kg:葉野仁・長渕剛・B’z稲葉浩志
- 105kg:レイザーラモンHG
- 105kg×5回:魔裟斗
- 110kg:武田真治・清原和博・松井秀喜(野球)・ダルビッシュ有(野球)・鈴木伸之(LDH)・ピーターアーツ(K-1)・三沢光晴(プロレスラー)
- 117kg:中田翔(野球)
- 120kg:なかやまきんにくん、金子賢、アーネストホースト(K-1)、工藤公康(野球)、ウサイン・ボルト(100m選手)、ネリー(R&B歌手)
- 125kg:山本KID徳郁、マイケルジョーダン(バスケ)
- 130kg:松本人志、井上悟(100m選手)、丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)
- 140kg:武蔵(K-1)
- 142kg:ヒュージャックマン(ハリウッド俳優)
- 145kg:タイガーウッズ(ゴルフ)、姚明(バスケ)
- 150kg:篠原信一(柔道)・金本知憲(野球)、ボビーオロゴン、黒澤浩樹(空手)、レジー・ブッシュ(アメフト)
- 152kg:マイケル・ヴィック(アメフト)
- 155kg:ケイン・コスギ
- 158kg:ヴィン・ディーゼル(ハリウッド俳優)
- 160kg:パッション屋良、角田信朗(空手)
- 165kg:モーリスグリーン(陸上100m)、テレンス・リー(評論家)
- 170kg:室伏広治(陸上)、井上康生(柔道)、長嶋一茂(野球)
- 175kg:ウィル・スミス(ハリウッド俳優)
- 180kg:エメリヤーエンコ・ヒョードル(格闘家)、無双山(相撲)、ジ・アンダーテイカー(プロレス)、ブレット・ハート(プロレス)、アレックス・カブレラ(野球)
- 190kg:トリプルH(プロレス)、カート・アングル(レスリング)
- 192kg”ザ・ロック” ドウェイン・ジョンソン(プロレス)
- 195kg:ベン・ジョンソン(陸上100m)
有名人の方も日々トレーニングをしているため、MAX重量は更新されているかもしれません。参考程度に見てみてください。
ベンチプレスの世界記録は?
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男子の世界記録
今までのノーギア世界記録は、2015年にロシアのキリル・サリチェフ氏が「WPC-RUS SN PRO Open Cup」で記録した335kgでした。 2019年8月には、ジュリアス・マドックス氏(アメリカ)が335.5 kgをマークし世界記録を更新。
女子の世界記録
女性のベンチプレス世界記録はスウェーデン出身のサンドラ・ロン(Sandra Lonn)さんによる235kgです。
男女ともに、とてつもない重量ですね。
自分に合った目標重量の決め方
ベンチプレスのトレーニングでは、自分に合った目標重量を設定することが成長への第一歩です。適切な目標設定を行うには、現時点での体力や筋力を理解し、そこから無理のない範囲で段階的に重量を増やしていくことが大切です。ここでは、初心者、中級者、上級者向けに、段階ごとの目標設定方法をご紹介します。
初心者:フォームを身につけ、基礎力を養う
ベンチプレスを始めたばかりの初心者は、まず1RM(1回だけ上げられる最大重量)のおよそ60~70%を目安にしましょう。この重量で8〜12回のリフトを行うことで、正しいフォームを習得しながら基礎筋力を身につけることができます。いきなり重い重量に挑戦するのではなく、安全に筋力を向上させるための土台作りを重視します。
中級者:徐々に重量を増やして筋力アップを目指す
中級者になると、少しずつ重量を増やしながら筋力アップを目指す段階です。この段階では、1RMの70〜80%を目安に6〜10回のリフトができる重量を扱うのが理想です。中級者にとっては、自分の体重と同じ程度の重量を目指すことが一つのマイルストーンとなります。筋力と筋肥大をバランスよく進めながら、定期的に目標重量を見直して調整していきます。
上級者:高重量で筋力の限界に挑戦
上級者になると、体重の1.2倍から1.5倍、または1RMの85%以上を目標に設定し、3〜5回程度のリフトに挑みます。このレベルに達すると、重量の増加がゆっくりになるため、フォームや技術の微調整が重要になります。着実に記録を伸ばすために、回復と栄養面にも十分に気を配りましょう。
現在の体力や目標に合わせた目標設定方法
ベンチプレスのトレーニングでは、筋肥大や筋力向上などの具体的な目標に応じてトレーニング内容を変えると、効率的に目標達成ができます。ここでは、目的に応じたトレーニングの設定方法を紹介します。
目標1:筋肥大を目指すトレーニング
筋肥大が目的の場合、比較的軽めの重量で高回数を行うことが効果的です。筋肉に持続的な負荷をかけることで、筋肉繊維の太さが増しやすくなります。
- 推奨重量:1RMの65〜75%
- 回数:8〜12回
- セット数:3〜5セット
筋肥大を目指す場合、フォームが安定しやすい重量から始め、2〜4週間ごとに5%ずつ重量を増やしていくと良いでしょう。こうすることで、筋肉の成長を促しながら無理なく負荷を上げていくことが可能です。
目標2:筋力向上を目指すトレーニング
筋力向上が目標の場合、少ない回数で高重量のリフトに挑戦するのが効果的です。筋力向上トレーニングは神経系の発達を促し、筋肉の出力を最大化する効果があります。
- 推奨重量:1RMの80〜90%
- 回数:3〜5回
- セット数:4〜6セット
筋力向上を狙う場合、月に1回程度の頻度で1RMをテストし、少しずつ限界値を上げていきます。重量が上がるごとに、自分の筋力を見直して新たな目標を設定することで、成長を実感しやすくなります。
無理なく徐々に増やしていくためのロードマップ
ステップ1:基礎筋力の構築(初めの1〜3ヶ月)
最初の1〜3ヶ月は、正しいフォームの習得と、基礎的な筋力をつけることを最優先にします。この段階では1RMの60〜70%の重量で8〜12回のリフトを行い、筋肉の可動域を意識しながら体を慣らしていきましょう。
ステップ2:徐々に負荷を増やす(3〜6ヶ月)
基礎ができてきたら、少しずつ重量を増やしていきます。この段階では1RMの70〜80%を目安に、毎月5%ずつ重量を増やしていくと良いでしょう。筋肥大や筋力向上の両方を視野に入れ、計画的に負荷をかけていきます。
ステップ3:目標重量に向けて負荷を最大化(6ヶ月〜1年)
半年から1年経つと、上級者レベルに到達する準備が整ってきます。この段階では、1RMの80%以上で3〜5回のリフトに挑戦し、1年を通じて無理なく目標重量に近づけていきます。十分なリカバリーを心がけ、疲労を蓄積させずに筋力アップを図りましょう。
まとめ
ベンチプレスで自分に合った目標を設定することは、長期的な成長に欠かせません。
現在の体力やトレーニングの目標に応じた段階的な目標を設定し、無理なく徐々に重量を増やすことで、着実に目標を達成できるようになります。
筋肥大や筋力向上といった具体的な目的に合わせてトレーニング内容を調整し、1年単位の長期計画を立てて少しずつ成長していきましょう。
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