ベンチプレスで肩が痛いときの対処法│原因と対策を知って楽しく筋トレしよう

ベンチプレス 肩が痛いときの対処 トレーニングの悩み

ベンチプレスは、筋肉を効率的に鍛える上で非常に有効なトレーニングのひとつですが、その負荷が肩にかかることから、肩の痛みを引き起こすことがあります。正しいフォームやポジションの確認、筋力トレーニング、ストレッチやマッサージなどを行うことで、肩の痛みを予防することができます。

しかし、すでに肩の痛みがある場合には、ベンチプレスを続けて行うことができるのでしょうか?肩の痛みによって、トレーニングが制限されてしまうことは非常に残念ですが、痛みを無視して続けることは避けるべきです。また、痛みが強い場合には医師の診察を受けることも大切です。

肩の痛みに悩まされることなく、効果的にトレーニングを行うためには、正しい知識を身につけることが不可欠です。本記事を読んで、正しいフォームやポジションの確認、肩の痛みの原因や対処法、予防方法などについて学び、効率的にトレーニングを行いましょう。

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ベンチプレスで肩を痛める原因とは?

フォームの乱れ

肩への負担を増大させるフォームの問題

フォームが崩れると肩に過剰な負荷がかかり、痛みの原因になります。特に次のようなフォームの乱れに注意が必要です。

  • 肩が前に出る
    バーを胸に近づけたときに肩が前に突き出ると、肩関節に余計なストレスがかかります。この状態は肩のインピンジメント(挟み込み)を引き起こしやすく、痛みの原因になる可能性が高まります。
  • 肘が過剰に開いている
    ベンチプレス中に肘を開きすぎると、肩の負担が増加します。肘が90度以上開いていると、肩に対して無理な角度が生まれ、肩関節や筋腱に大きなストレスがかかります。理想的なフォームでは、肘の角度は45〜75度の範囲に保ち、肩の負担を軽減します。
  • 肩甲骨がしっかりと固定されていない
    ベンチプレスでは、肩甲骨をしっかりと引き寄せて固定することが重要です。これにより胸をしっかり張る姿勢が保たれ、肩の関節が安定します。肩甲骨が不安定だと、肩がぐらつきやすく、フォームも不安定になります。肩甲骨を引き寄せて固定することで、肩の安定性が増し、痛みを防ぎやすくなります。

重量の過負荷

無理な重量設定が肩を傷めるリスクを増大させる

初心者やフォームが不安定な段階で無理に重い重量を扱うと、肩への負担が増します。肩の痛みを予防するためには、適切な重量設定が不可欠です。

  • フォームが安定する重量から始める
    ベンチプレスで扱う重量は、筋力レベルとフォームに合わせて調整することが大切です。フォームが安定しない状態で高重量を扱うと、関節や筋肉が過度なストレスを受け、肩の痛みを引き起こすリスクが増加します。まずは軽い重量で正しいフォームを習得し、肩への負担が軽減されるように心がけましょう。
  • 無理な重量アップは避ける
    無理に重量を上げようとすると、肩だけでなく、肘や手首にも無理な負担がかかります。適切な重量アップのタイミングを見極め、フォームが崩れない範囲で少しずつ増やしていくことで、安全に筋力を向上させましょう。

ウォームアップ不足

肩や肩周辺の筋肉が準備不足の状態で負荷がかかるリスク

十分なウォームアップなしにベンチプレスを始めると、肩関節や筋肉に急激な負担がかかり、痛みを引き起こしやすくなります。ウォームアップの目的は、肩の柔軟性と血流を促進し、トレーニング中の負荷に対応できる準備を整えることです。

  • 動的ストレッチで肩を温める
    ウォームアップには、肩周りの筋肉を動かしながら温める動的ストレッチが有効です。肩回しやアームサークルといった運動で肩周りをほぐし、肩関節の可動域を広げてから、ベンチプレスに取り組むようにしましょう。
  • 軽い重量でのリハーサルセット
    本格的な重量に取り組む前に、軽い重量でフォームを確認するリハーサルセットを行うことで、肩関節と筋肉の準備を整えることができます。この過程を経ることで肩への負担が軽減され、痛みのリスクも低くなります。

肩の柔軟性不足や筋力のアンバランス

インナーマッスルの弱さが肩の痛みを引き起こす要因に

肩関節は非常に複雑な構造を持ち、インナーマッスル(ローテーターカフ)によって安定しています。しかし、このインナーマッスルが弱いと肩が不安定になり、痛みが生じやすくなります。

  • ローテーターカフを鍛える
    ローテーターカフは肩関節を安定させる重要な筋肉群です。インナーマッスルを強化することで、肩関節が安定し、ベンチプレス中の肩の痛みが軽減されます。具体的には、外旋運動(バンドを使ったエクスターナルローテーション)などが有効です。
  • 肩の可動域を広げる
    肩の柔軟性が不足すると、無理なフォームでベンチプレスを行いやすくなります。肩甲骨周りのストレッチや、肩の可動域を広げるエクササイズを日常的に取り入れることで、痛みのリスクを減らすことができます。

ベンチプレス中に肩を痛めた場合の対処法

ベンチプレスで肩が痛いイメージ図

ベンチプレス中に肩を痛めると、トレーニングを継続することが難しくなるだけでなく、日常生活にも支障をきたすことがあります。

そこで、肩の痛みを和らげる方法や、治療が必要な場合の対処法について紹介します。

痛みを和らげる方法

痛みがある場合は、まずはトレーニングを中断し、休息をとることが重要です。さらに、以下の方法で痛みを和らげることができます。

  • アイシング:氷を肩にあてることで、痛みを和らげることができます。氷を直接肩にあてるのは避け、タオルなどで包んでから肩にあてるようにしましょう。
  • ストレッチ:肩のストレッチをすることで、筋肉の緊張をほぐすことができます。ただし、痛みを感じる場合は無理をせず、ゆっくりと行いましょう。
  • 薬の使用:痛みが強い場合は、鎮痛剤を使用することで痛みを和らげることができます。ただし、医師の指示を仰ぐようにしましょう。

治療が必要な場合の対処法

症状が改善されない場合は、医師の診断を受けることをおすすめします。以下は、治療が必要な場合の対処法です。

  • 病院での治療:肩の痛みには、様々な原因が考えられます。医師の診断を受け、適切な治療を行うことが大切です。治療法には、炎症を抑える薬の投与や、理学療法があります。
  • サポーターの使用:肩の痛みが続く場合は、サポーターを使用することで負荷を軽減することができます。ただし、正しい使用方法を守り、適切なサイズを選ぶようにしましょう。

肩の痛みは、軽い場合でも放置すると悪化することがあります。早期の対処が大切ですので早めに病院に行くようにしましょう。

肩の痛みを予防するための方法

正しいフォームとポジションの確認

ベンチプレスを行う際には、正しいフォームとポジションが非常に重要です。正しいフォームでトレーニングを行うことで、肩にかかる負荷を軽減することができます。

ベンチプレスを行う際には、背中を丸めずに、肩甲骨を引き寄せ、腰を浮かせずにしっかりと接地して、バーベルを持ち上げるようにします。また、バーを胸の上部に下ろす際には、肘を内側に寄せて身体に密着させ、肩の外側に力が入らないようにします。

この時に、ベンチプレスで肩を痛めてしまう一番の原因として、バーを鎖骨の辺りに降ろしてしまうことです。これを防ぐためにも、バーは必ずみぞおちの辺りに降ろすようにしましょう。

肩の筋力トレーニングの実施

肩の痛みを予防するためには、肩周りの筋肉を強化することが大切です。肩の周りには多くの筋肉が存在しており、その筋肉を強化することで肩の安定性を高めることができます。

肩周りの筋肉を強化するためには、ダンベルを使ったラテラルレイズやフロントレイズなどの種目を行うことが効果的です。また、ベンチプレス以外にも、肩周りの筋肉を強化するための種目を取り入れることで、肩の負荷を分散させることができます。

ただし、肩の痛みが強い場合にはトレーニングを休み、痛みが和らぐまで待ってから肩のトレーニングを開始するようにしてください。

ストレッチやマッサージの実施

筋力トレーニングだけでなく、ストレッチやマッサージなども肩の痛みを予防するために重要です。ストレッチを行うことで、筋肉や関節の柔軟性を高めることができます。

また、マッサージを行うことで、筋肉のコリをほぐし、血行を良くすることができます。

肩周りのストレッチとしては、肩甲骨を引き寄せた状態で腕を回す運動や、肩を上下に動かす運動が効果的です。

また、マッサージには、トリガーポイント療法やアクティブリリーステクニックなどがあります。ただし、マッサージは専門家による施術が望ましいため、自己流で行うことは避けるべきです。

ベンチプレス以外にも肩に負荷をかけないトレーニング方法

肩が痛い時にベンチプレスの代用トレーニング方法

ベンチプレスは、大胸筋・肩・上腕三頭筋を主に鍛えるトレーニング方法ですが、肩に負担をかけずに行える種目は他にも沢山あります。

以下は、ベンチプレスの代用になるトレーニングの一例です。

ダンベルフライ

ダンベルフライは、胸や肩の筋肉を鍛えるトレーニング方法ですが、ベンチプレスと比べて肩にかかる負荷は少なく、肩を痛めずに行うことができます。

このトレーニングは、ダンベルを手に取り、床に向かって腕を広げる動作を繰り返すことで行われます。正しいフォームで行うことで、胸や肩の筋肉をしっかりと刺激することができます。

プッシュアップ

プッシュアップは、胸や肩の筋肉を鍛えるトレーニング方法であり、肩にかかる負荷はベンチプレスよりも少ないため、肩を痛めずに行うことができます。このトレーニングは、自分の体重を支えながら腕を伸ばし、曲げる動作を繰り返すことで行われます。正しいフォームで行うことで、胸や肩の筋肉を効果的に鍛えることができます。

レイズ運動

レイズ運動は、肩の外側の筋肉を鍛えるトレーニング方法です。

このトレーニングは、ダンベルを手に取り、腕を体の横に沿って下げた状態から、腕を肩の高さまで上げる動作を繰り返すことで行われます。

このトレーニングは、肩にかかる負荷をベンチプレスよりも少なく抑えられるため、肩を痛めずに行うことができます。正しいフォームで行うことで、肩の外側の筋肉を効果的に鍛えることができます。

ベンチプレスで肩が痛い場合はどうするべきか?

トレーニングを休止するか続けるかの判断

痛みが強い場合、まずはトレーニングを休止することが必要です。痛みを感じながらトレーニングを続けることは、逆効果になる可能性があります。

痛みが強い場合は、一旦トレーニングを中断して、痛みの原因を特定するために必要な措置を取ることが重要です。

医師の診察を受けるべきかどうかの判断

痛みが強い場合、トレーニングを休止しても痛みが改善しない場合や、痛みがひどくなっている場合は、医師の診察を受けることが必要です。

医師は、痛みの原因を正確に特定し、適切な治療法を提供することができます。また、トレーニングを再開する際には、医師の指導の下で行うことが望ましいでしょう。

痛みが強い場合は、無理をしてトレーニングを続けることは避け、専門医のアドバイスを受けるようにしましょう。

まとめ

ベンチプレスは、筋トレの中でも特に胸を鍛える代表的なトレーニング方法ですが、肩にも負荷をかけるため肩の痛みが起こることがあります。肩の痛みの原因は、ベンチプレスによる負荷や姿勢の悪さ、筋力不足など様々な要因があります。

ベンチプレス中に肩を痛めてしまった場合は、まずは痛みを和らげる方法を実施することが重要です。アイシングやストレッチ、マッサージなどが有効です。しかし、痛みがひどい場合や症状が改善しない場合には、専門医の診察を受けることも必要です。

肩の痛みを予防するためには、正しいフォームとポジションの確認が重要です。また、筋力トレーニングやストレッチ、マッサージなどを実施することで、肩の負荷を軽減することができます。

ベンチプレス以外のトレーニング方法で、代用となるトレーニングもご紹介しましたので、是非試してみてください。

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