「ベンチプレス100キロ」。
筋トレを始めた人であれば、誰もが目標とする数値の一つですね。しかし、目標達成までのプロセスは決して簡単なものではありません。
本記事では、ベンチプレス100kgを最短で目指す方法について解説します。また、目指す人が陥りがちな失敗や、成功するためのトレーニング方法、食事、栄養補助食品、睡眠などについて詳しく解説しています。
目標達成後には、維持するためのトレーニング方法や次なる目標を設定することも重要です。本記事では、そのための具体的なアドバイスも提供しています。
ベンチプレス100kgを目指す人にとって、この記事は非常に役立つものとなるでしょう。
ベンチプレス100キロの基礎知識

100キロを達成するための具体的な目安
ベンチプレス100キロを達成するためには、いくつかの目安があります。これらをクリアすることで、現実的な目標設定が可能になります。
- 体重とのバランス
- 自分の体重に対して、体重×1.25~1.5倍の重量を目標とするのが一般的です。
例:体重70kgの場合、87.5~105kgのベンチプレスが標準的な目標。
- 自分の体重に対して、体重×1.25~1.5倍の重量を目標とするのが一般的です。
- 現在のベンチプレス記録
- 初心者の場合、**自分の体重の70~80%**程度が挙げられる場合、100キロに近づくポテンシャルがあります。
- 例えば、60キロのベンチプレスを扱える初心者であれば、適切なトレーニングを半年以上続けることで100キロ達成の可能性があります。
- 筋力以外の条件
- 体脂肪率:あまりに高すぎると筋力がついても体重を支えにくい。
- 身長や腕の長さ:腕が長いと重量を押し上げる距離が長くなるため、筋力が必要。
必要な筋肉群
ベンチプレスは、複数の筋肉を協調して使う「複合関節運動」です。以下の筋肉が重要な役割を果たします:
- 大胸筋(胸の筋肉)
- ベンチプレスのメインの動力源。
- 特に「大胸筋下部」を鍛えることが重量挙げのカギです。
- 上腕三頭筋(三頭筋)
- 肘を伸ばしてバーを押し上げる際に使われます。
- 重量が増えるほど三頭筋の強さが必要です。
- 三角筋(肩の筋肉)
- バーを下ろす際、胸から腕への力の伝達を補助します。
- 肩の前部(前部三角筋)が特に活躍します。
- 背筋と脚(補助的筋肉)
- 正しいフォームでは背中や脚も安定性に寄与します。
正しいフォームと注意点
フォームを正しくすることは、筋力の効率的な発揮だけでなく、怪我のリスクを防ぐためにも重要です。
- セッティング
- 肩甲骨を寄せる:肩甲骨を背中の中央に引き寄せ、ベンチに固定する。
- 胸を張る:自然なカーブを作り、胸を高く保つ。
- 足の位置:足をしっかり床につけ、地面を押す意識を持つ。
- バーの動き
- 下ろす位置:胸の中部(乳首付近)に向けてまっすぐ下ろす。
- 押し上げる動作:バーを顔の方に少し斜めに押しながら、肘をロックせず自然に伸ばす。
- 呼吸法
- バーを下ろす際に息を吸い、押し上げる際に息を吐く。
- 注意点
- 怪我を防ぐための補助具:初心者や高重量に挑戦する際は必ず補助者(スポッター)をつける。
- 肘の角度:肘を90度以上開くと肩を痛める可能性があるため、肘は少し内側に向ける。
- 過度な反り腰を防ぐ:胸を張る一方で、腰を過度に反らさない。
ベンチプレス100kgを達成するための方法

プログラム作成のポイント
ベンチプレス100kgを達成するためには、効果的なトレーニングプログラムが必要不可欠です。プログラム作成のポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 週に2〜3回のトレーニングを行う
- 筋力トレーニングと有酸素運動を組み合わせる
- ベンチプレス以外のトレーニングも行う
- ウォーミングアップとストレッチを忘れずに行う
- トレーニングの強度や重量を徐々に上げる
筋トレ以外のトレーニング方法
ベンチプレス100kgを目指す人には、筋トレ以外のトレーニングも取り入れることが重要です。例えば、機械を使ったトレーニングや自重トレーニング、ストレッチなどがあります。
これらのトレーニングを取り入れることで、筋肉バランスの調整や柔軟性の向上などが期待できます。また、有酸素運動も取り入れることで、筋力だけでなく心肺機能も向上し、トレーニングの効果がより高まるでしょう。
食事や栄養補助食品について
ベンチプレス100kgを目指す人には、十分な栄養素を摂取することが必要不可欠です。タンパク質をはじめ、炭水化物や脂質、ビタミン、ミネラルなどが必要です。また、過剰なカロリー摂取には注意が必要です。適切な栄養バランスを保つために、食事管理が重要です。
また、サプリメントやプロテインなどの栄養補助食品を取り入れることも一つの方法です。ただし、これらは補助的な役割を持つものであり、食事で摂ることが基本です。栄養補助食品を取り入れる場合は、適切な種類と量を選ぶことが重要です。
ベンチプレス100kgを達成するために必要なトレーニング計画

週ごとのトレーニングプラン
トレーニング頻度:週3回が基本。胸、肩、腕、背中をバランスよく鍛えることが重要です。
週3回プログラム例
1日目:メインの日(ベンチプレス強化)
- ベンチプレス:
- 5セット×5レップ(85% 1RMの重量)
- 休憩:2~3分
- 目的:高重量での筋力向上。
- ダンベルフライ:
- 3セット×12レップ(軽めの重量)
- 目的:大胸筋をストレッチし、筋肉の可動域を広げる。
- 懸垂(広背筋強化):
- 3セット×8~10レップ
- 目的:背中の強化で押し上げる動作を安定させる。
- トライセップスエクステンション(三頭筋):
- 3セット×12~15レップ
- 目的:上腕三頭筋を重点的に鍛える。
2日目:補助種目の日(多関節運動の日)
- インクラインベンチプレス(ダンベルまたはバーベル):
- 4セット×8~10レップ(65~75% 1RM)
- 目的:胸上部を重点的に鍛える。
- スポットプレス(停止ベンチ):
- 4セット×6レップ
- 目的:押し上げ動作の途中での力発揮を鍛える。
- ショルダープレス(肩強化):
- 3セット×10レップ
- 目的:肩と上腕の安定性を向上。
- 三頭筋ディップス:
- 3セット×10~12レップ
- 目的:三頭筋と胸筋を同時に鍛える。
3日目:軽い日(テクニックと耐久力の強化)
- ベンチプレス(軽い重量):
- 3セット×8~12レップ(50~60% 1RM)
- 目的:正しいフォームと持久力を向上。
- プルオーバー:
- 3セット×12~15レップ
- 目的:胸筋と広背筋の連動を鍛える。
- ケーブルクロスオーバー:
- 3セット×12レップ
- 目的:胸筋全体を均等に鍛える。
- サイドレイズ(肩):
- 3セット×15レップ
- 目的:肩の前後左右の筋肉をバランスよく鍛える。
補助種目の例
- ラットプルダウン:背中と肩甲骨周りを強化。
- チェストプレスマシン:負荷をコントロールしながら安全に追い込む。
- ダンベルプレス:左右バランスを調整。
重量増加のタイミング
進捗の目安:
- 1~2週間ごとに、2.5~5kgずつ重量を増やす。
- 停滞した場合は、軽い重量でフォームを見直す。
例:5×5プログラムの進め方:
- 初期段階:最大挙上重量(1RM)の70~75%で開始。
- 中期段階:80~85%でセットを組み、毎週2.5kg増やす。
- 最終段階:90%以上の重量で3~5レップに変更し、最大重量を目指す。
注意点
- ウォームアップ
- 軽い重量で2~3セットを行い、筋肉と神経を活性化する。
- フォームチェック
- 鏡やビデオを活用し、自分のフォームを確認する。
- リカバリーの確保
- 十分な睡眠(7~9時間)と休息日を取り、筋肉の回復を促す。
この計画を実行し、着実に重量を増やしていくことで、100キロのベンチプレスを達成するための基礎を築けます!
食事と栄養の重要性
筋肉を効率的に成長させ、ベンチプレス100キロを達成するには、トレーニングと同じくらい「食事と栄養管理」が重要です。以下に具体的なポイントを解説します。
必要なカロリー
筋肉を成長させるためには、「プラスエネルギーバランス」を心がけ、1日の摂取カロリーを消費カロリーより多めに設定する必要があります。
- 基本的な計算式:
1日の摂取カロリー ≈ 基礎代謝 + 活動量 + 筋肉成長のための余剰分
例:体重70キロの人の場合
- 基礎代謝:約1,600~1,800kcal
- 活動量:軽い活動なら約500~800kcal
- 余剰分:300~500kcal
目標摂取カロリー:2,800~3,000kcal
タンパク質摂取の目安
筋肉の成長には、タンパク質が不可欠です。特にトレーニング中は、通常の食事より多めに摂取する必要があります。
- 摂取量の目安:
体重 × 2g = 1日の必要タンパク質量
例:体重70キロの場合、70 × 2g = 140g/日
- タンパク質の多い食品:
- 鶏むね肉(100gあたり約22g):脂肪が少なく高タンパク。
- 卵(1個あたり約6g):手軽に摂取可能。
- 魚(鮭、タラなど100gあたり約20g):オメガ3脂肪酸も豊富。
- 豆類(大豆、レンズ豆など100gあたり約8~12g):植物性タンパク質の選択肢。
- プロテインパウダー:1杯(約30g)で20~25gのタンパク質が摂取可能。
サプリメントの活用
食事だけでカバーしきれない場合、サプリメントを適切に取り入れることで、効率よく必要な栄養を摂取できます。
- プロテイン
- タイミング:トレーニング後30分以内が最適。
- 効果:筋肉の修復と成長をサポート。
- クレアチン
- タイミング:毎日5g程度を摂取(トレーニング後または食事と一緒)。
- 効果:筋力向上や筋持久力の改善に効果的。
- マルチビタミン
- 効果:トレーニング中に失われる微量栄養素(ビタミン・ミネラル)を補完。
- オメガ3脂肪酸(フィッシュオイル)
- 効果:炎症の軽減と関節の健康をサポート。
食事プランの例
1日の食事例(体重70キロの場合、約2,800kcal)
- 朝食:
- オートミール(50g):190kcal
- 卵2個:140kcal
- バナナ1本:90kcal
- 間食:
- ギリシャヨーグルト(200g):120kcal
- アーモンド(30g):180kcal
- 昼食:
- 鶏むね肉(150g):330kcal
- 白米(150g):250kcal
- ブロッコリー(100g):30kcal
- 間食(トレーニング後):
- プロテイン(30g):120kcal
- クレアチン(5g):0kcal
- 夕食:
- 鮭(150g):280kcal
- サツマイモ(150g):130kcal
- ほうれん草(100g):25kcal
- 夜食:
- カッテージチーズ(100g):90kcal
- クラッカー(30g):120kcal
注意点
- 水分補給:筋肉の成長には水分も重要。1日2~3リットルを目安に摂取。
- 脂質と炭水化物のバランス:カロリーの50~60%を炭水化物、20~30%を脂質、20~30%をタンパク質から摂るのが一般的。
- 継続性:急激な食事変更ではなく、徐々に増量しつつ無理なく続けられるプランを心がける。
まとめと次のステップ
ベンチプレス100キロという目標は、多くの人にとって大きなチャレンジですが、正しいアプローチを取れば必ず達成可能です。
- トレーニング計画:週ごとのプログラムを組み、高重量のセットと補助種目をバランスよく取り入れる。
- 食事管理:必要なカロリーとタンパク質をしっかり摂取し、栄養のバランスを整える。
- 継続の力:一夜で成果は出ません。小さな進歩を積み重ねることが成功への鍵です。
この記事を参考に、まずは今日からできることを始めてみましょう。フォームの見直し、食事の調整、トレーニングプランの実行など、どれも一歩ずつ進むだけで確実に近づけます。
次のステップ
- フォームを徹底的に見直す
- 鏡やビデオを使って、自分のフォームを確認しましょう。
- 目標に合わせた食事計画を立てる
- 1週間分の食事を計画して準備することで、必要な栄養を漏れなく摂取できます。
- トレーニング記録をつける
- 挙上重量や回数、体調などを記録し、自分の進歩を可視化しましょう。
- 定期的な見直し
- 停滞を感じたら、重量やセット数を調整する、もしくは休養を取りましょう。
成功は、努力を続けた先に必ず訪れます。
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